一般的には幼稚園に入ったころから、わが子に習い事をさせる家庭が多いようです。
大切なわが子にはできる限り可能性を広げてあげたいと思うのは親心ですが、習い事の月謝も日々の家計を大きく圧迫するものです。そうなると家計と相談しつつもある程度絞り込んだ習い事にしか行かせてあげられないというのが現実です。
いまや習い事の種類は多岐に渡りますが、情操教育の一環として定番のピアノなどの音楽系の習い事は根強い人気があります。
子どもにピアノを習わせたいと思った人は、ピアノ教室にするか音楽教室にするか迷いますよね?
どちらも同じような気がするし、どちらが子どもに合うのかもわからないものです。
わが家では音楽教室に通わせることにしたのですが、その理由をまとめてみました。
迷われている人は参考にしてみてください。
音楽教室に決めた理由
ピアノと音楽教室って何が違うの?と思いませんか。
その違いは大別するとピアノは専門性、音楽教室は総合性ということになります。スペシャリストを目指すのか、ジェネラリストを目指すのか、その目指すべき姿によってどちらを選ぶかが決まってきます。
もうひとつの大きい要素としてピアノは多くが個人レッスンで音楽教室はグループレッスンという分け方もできます。
わが家の息子シバイヌくんは年少のときに、音楽教室に通い始めました。
音楽教室に決めた理由は、まだ3歳の段階で専門的な分野に絞るのではなく、音楽に触れあう中でいろいろな体験をしてもらいたいと思ったからです。加えて音楽教室の授業は歌ったり身体を動かしたりするリトミック要素が多かったのも決め手になりました。
わが家の場合〜体験レッスン〜
シバイヌくんが年少のときに、音楽教室の体験レッスンにママと行きました。
体験とはいえど、50分間の実際のレッスンに参加するという形で、年少クラスは歌ったり踊ったりするリトミック要素が多くて、楽しそうな印象を受けました。
またピアノやエレクトーンといった鍵盤だけではなく、カスタネットやタンバリンなどの打楽器も使って音に触れるため、子どももすぐに気に入りました。
これなら週1回続けられそうだなと思ったのが、体験レッスンの印象です。結局シバイヌくんはそのまま音楽教室に入ることを決めました。
体験レッスンはいろいろな教室でやっています。
実際に入るかどうかは別にして、体験レッスンで子どもの様子を観察するためにも一度は行ってみることをおすすめします。
グループレッスンを選択したメリットとデメリット
音楽教室のレッスンの種類は個人とグループがありますが、上述の通り、わが家は音楽に触れる中でいろいろな体験をしてもらいたいという希望があったので、グループレッスンで受けるクラスを選びました。
将来的に子どもが集中して習いたいと思えば、個人レッスンに変更しようと考えています。
通っているグループレッスンのクラスはみんな初心者の年少男子3人・女子5人の人数構成となっているため、全員が音に触れるところからはじまるグループです。
いま現在3年間レッスンに通っていますが、その中で見えてきたグループレッスンのメリットとデメリットを紹介します。
- 幼稚園以外のお友だちができる
- 同じ課題に取り組むため、みんなから刺激を受ける
- 歌う踊るといったレッスンも楽しくできる
- レッスン中の集中力に欠ける
- 全員のレベルにあわせるため、進める速度はゆっくり
- 他の子と比較して自分の子が出来ないと親がイライラすることも(ママ談)
やはり一緒に練習しているお友だちに刺激を受けて、他の人に負けたくないという気持ちを育てることは重要だと思います。
場所によっては小学校6年間1クラスしかないという地域もあり、学校の中だけでは競争意識が生まれづらいという懸念があって、他のコミュティもあるんだよということを子どもに伝えていきたいと考えています。
また、親の心構えとして、「他の子と比べてできない!!」「もっとやらせなきゃ!!!」と焦らずに見守る心も大事だと思います。
練習の習慣化
音楽教室に通うようになると課題が出されるので、だんだん家での練習も必要になります。
シバイヌくんはママの友人からお下がりのキーボートを譲ってもらい、年少の途中あたりからそれを使って毎日練習をするようになりました。1日15分くらいで課題のパートを練習しています。
音楽教室の難しいところは、家での練習をどうやってするかだと思います。
シバイヌくんも毎日15分の練習を習慣化するまでは試行錯誤の連続でした。レッスン中は先生が50分間飽きさせないような工夫をしてくれるので、子どもたちもすんなり入っていけます。
ただ、家の環境になると、そう簡単に物事はすすみません。
わが家で取り組んだ習慣化するまでの流れはこんな感じです。
①まずは5分続けることを目標にする
5分と書きましたが、時間で区切らずに課題のパートの回数で区切りました。うまくできても失敗しても課題パートを3回頑張ってみようというやり方です。結果的に5分くらいはかかってきます。
②上達具合に応じてパートの練習回数を増やす
次は課題パートの回数を1回ずつ増やしていき、4回終わったらおやつをあげるというように目標達成に応じてちょっとした特典をつけてあげました。
③ミスをしたら回数のカウントに入れない
回数を増やすことである程度の練習時間を増やしていくことができたら、今度は1回の質を高める練習に移行します。
④目標の練習時間を決めて、そこまで回数を上げていく
わが家は毎日15〜20分の練習時間にしたいと考えていたので、課題パート回数(課題パートの長さにもよります)は20回に設定して日々回数を上げていきました。
⑤毎日続けることで習慣化を目指す
本人のやる気を出させつつ、毎日続けるのは難しいとことです。いかに早くに習慣化をさせることができるかというのが、逆に親の課題になりますね。
ただ習慣化させることが目的なので、本人がどうしても嫌がる日や言い合いになってケンカしてしまうようであれば、その日は休息に充てるという考えも大切になってきます。
子どものメンタル部分にも気を配ってあげると、より習慣化への近道になります。
また、練習を続ける目標が設定されているのも音楽教室のいいところですね。通っている音楽教室では年に1回、イベントホールなどで地域の音楽教室全体の発表会をしてくれます。
発表会で完璧に披露するためにも練習をしなければ、という気持ちが練習を習慣化させてくれる要素にもなっています。
チームワークで個のスキルも伸ばす
グループレッスンのメリットでも触れましたが、日々の練習や発表会などではチームワークも必要になります。個人の演奏だけではなく、グループ演奏もあるからです。
みんなであわせて曲を弾いていくと、自分が間違うと全体としてきれいな演奏ができない。それを体感することで、みんなのためにしっかりやらないといけないという責任感のような意識が子どもながらに芽生えるようです。
また、発表会前には家で個人練習をした動画をお友だちと送り合い、どのくらい上手くなっているかを確認しあうことで、自分ももっとがんばらなきゃとさらに練習に熱が入ることもチームワークが個のスキルを伸ばすことだと思います。
結果的にグループ全体のレベルアップにも繋がり、参加しているレッスングループにもいい相乗効果をもたらしました。
成長の証として
そしてコロナ禍のいま、レッスンも休講となってしまいました。
このまま練習もせずにいると、せっかく今までがんばって続けてきたことがもったいないと考えていたところ、シバイヌくんは大人気アニメ「鬼滅の刃」にはまりました。
そして、その主題歌「紅蓮華」を毎日のように口ずさむようになりました。
これはチャンスとばかりに、「紅蓮華」を簡単に弾けるようになっているアレンジの動画を一緒に見ました。
すると、やっぱり・・・「やってみたい!!」とテンションが上ったシバイヌくん。この曲が弾けるようになることを、レッスンがお休み中の目標とすることにしました。
4小節ずつを2〜3日かけて繰り返し練習する日々。そしていま、あともう少しで完成するところまできていて、休校中にはなんとか弾けるようになりそうです。
この体験によりさらなる達成感を味わって、自信をつけてほしいと思っています。
さいごに
わが家が音楽教室を選んだ理由は、まずはジャンルを決めず、子どもにいろいろな体験を通して自分のやりたいことを見つけてもらいたいからです。加えて、グループレッスンの魅力も選んだ理由のひとつではあります。
実際にやってきて感じたのは、年少の時期(3~4歳)からはじめることをおすすめします。
聴覚の発達時期にたくさんの音に触れ合うことで、より音楽への興味関心を持つようになりましたし、将来的に絶対音感を身につけることができる可能性も大きくなります。
また親子で楽しめるものこの時期ならではだと思います。
迷われている方はまず一度、体験レッスンに行ってみてはいかがでしょうか。