幼稚園の園庭にはどこでも鉄棒は設置されているのではないでしょうか。ただ、実際には鉄棒で遊ぶ子どもは少ないようです。
実際に昨年、幼稚園の体育授業参観があったときに、わたしは仕事が休みだったこともあり見学に行きました。その時に、ボールを使ったドリブル、なわとび、跳び箱、登り棒、すべり台、鉄棒の中から自分の好きなものまで走っていき、それができたらまた走って戻ってくるというリレーのようなレクリエーションがありました。32名中、鉄棒に行った子はなんとひとりでした。たったのひとりです。
楽しくないのか苦手なのかはわかりませんが、子どもには圧倒的人気の無さです。確かに腕の力がこれから発達していく子どもにとっては、鉄棒というものは少し難しいものなのかもしれません。
そんな環境もあって、うちのシバイヌくんも鉄棒で逆上がりはもちろんのこと、前回りすら覚束ない状況でした。公園で本人に勧めても、鉄棒は全く触ろうとしません。鉄棒ができようができまいが、この先、生きていくうえで大きな影響があるとは思いませんし、わたし自身も逆上がりが何歳の頃できていたのかなんて、覚えていません。
最近ジョギングをしているので、シバイヌくんの足の筋力が発達してきたなということはみていました。それに比べて上半身はなんか寂しいものです。7歳の子どもに腕立てをやらせるのも楽しくないでしょうし、何かしら遊びながら鍛えていけるものはないかと探し、決めました。
室内でできる折りたたみ鉄棒の購入です。
きっかけはこの外出自粛と小学校の休校。この期間に家の中でできる運動はなにかないかな、とママと相談し決めました。
室内鉄棒の購入まで
室内の鉄棒もいろいろと種類が豊富で、価格も7000円台から2万円を超えるものまで多岐に渡ります。その中で、わが家で購入したのは【RiZKiZ 折りたたみ鉄棒】です。
休校中のおうち運動にちょうど良いだろうと購入を決めた鉄棒ですが、その数ある種類の中から選んだポイントは以下です。
- 高さが調節できる
- 耐荷重80kgまで
- SGマークがついている
- 足の部分に滑り止めがついている
- 金額:7000円台後半というお手軽さ
シバイヌくんの身長は123cmくらいで、周りと比べてみても小学校1年生にしては少し高い方に入ります。そのため高さが調節できる鉄棒は必須と考えていました。低いほうがやりやすいのか、ある程度の高さがあったほうがいいのかもわからなかったため、自由に高さを調整できる鉄棒でまずは練習することにしました。
耐荷重については、40kgくらいで問題ないと思います。80kgを選んだのは鉄棒が届いたらわたしが逆上がりのお手本を見せようかなと目論んでいたため、ここまでの耐荷重ならイケる!と思っていたからです。ただ、高さ的におとなが回るのは危険でした。お手本をと考えている場合は、絶対にやらない方がいいです。
SGマークがついていたことも安心材料にはなりました。
SGマーク(エスジーマーク、Safety Goodsの略)は、消費生活用製品の安全性を認証する任意の制度である。対象となる消費生活用製品は、乳幼児用製品、福祉用具、家具、家庭用品、厨房用品、スポーツ用品、レジャー用品など100品目を超える。対象製品ごとに基準(SG基準)が定められており、基準に適合していると認証された製品に対してはSGマークが表示されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フローリングのリビングに置いて使用しようと考えていたため、足に滑り止めがついているのはマストでした。実際に使ってみても鉄棒の安定感は増すので、必須の機能と言えるでしょう。
ただ、暑い時期に差し掛かり、滑り止めが熱で溶けてきたのか、フローリングに黒い線がついていることに気がつきました。とりあえず、メラミンスポンジで擦ると消えたのですが、少し跡は残ってしまいました。そのため、ママが100均で隙間から風が入らないようにする緩衝テープを滑り止めに貼り付けて、フローリングをガードしています。
シバイヌくんは鉄棒自体が好きではないため、仮にできなくてすぐに挫折してしまったとして痛手の少ない価格帯を選びました。
加えてカラフルなラインナップが揃っていたことも決め手のひとつでした。ちなみにシバイヌくんの好きな、青を選びました。
理想的な商品が見つかり無事に購入ができたので、ここからは実践編ですね。
室内鉄棒への取り組み方
組み立て
まずは組み立てるところから子どもにも参加させます。
組み立てといっても数分で終わる単純なものなので、ママひとりでも十分簡単に組み立てられれましたが、シバイヌくんにも組み立てに参加させ、家族みんなで組み立てることで、まずは「自分の鉄棒」という意識を持ってもらうことからはじめました。
練習のはじめかた
もうあとは練習あるのみです!ただどのくらいの時間やるべきなのかわからなかったので、1日の練習時間は10分くらいに設定しました。
ここは子どもの握力や腕の力の具合を確認してあげながら、進めていくとよいでしょう。やみくもにやらせても、鉄棒から落ちて危険な事故に繋がりかねません。親は慎重にみていく必要があると思います。
当然のことですが、逆上がりは全くできません。
もう少しでできそうだという欠片もありません。
その場合は前回りなどをして遊んでもらい、鉄棒に慣れていくことを重点的にやったほうがいいですね。少なからず恐怖心もあるでしょうから、まずはそれを取り除いていくことが練習の初歩段階です。
練習の補助
室内鉄棒と一緒に補助ベルトを購入しました。最近では、小学校の授業にも取り入れられているようです。鉄棒にベルトを取り付けて、そこに腰の部分を乗せて逆上がりをしてみるだけです。
腰の位置が鉄棒から離れないため、これを使うと簡単に逆上がりができます。ベルト自体も鉄棒からの長さをいくつかの段階で調節できるため、徐々に鉄棒からの距離を離していき、うまく回ることができるかという練習に最適です。
補助ベルトで練習しているうちに、逆上がりで回る感覚が身について、フォーム自体もきれいになってくるためおすすめです。
ひとりで練習
ここまでこなしてくると、あとは補助ベルト無しで、回るだけです。ただここからは一気に難しくなるようです。なかなか補助ベルトをしているときの感覚では回れません。
練習をするシバイヌくんをみていていくつかわかった点をまとめます。
- 足の反動をうまく使う
- 鉄棒と自分の胸までの距離を近づける
- あごをひいて、足先を見るように回る
- Eテレの「はりきり体育ノ介」の動画を見る
回ろうとするときに頭が大きく後ろに反ってしまい、腰の位置も下がってしまっていました。これを改善してくうちに、惜しいところまでくるようになりました。
ほんの少しの補助
あと一歩のところまできているので、補助ベルトは使わずに、横に立って腰の位置に手を添えてあげることにしました。
ここで注意点ですが、腰を持ち上げたり、支えたりしてはいけません。腰に手を添えて、ほんの少しの手助けをしてあげます。これで回れるようになります。あとは、手を添える補助なしで、頑張ってもらうだけです。
動画でのイメージトレーニング
逆上がりのやり方動画をみて、足の位置、手の使い方、腰の位置などの研究をしました。本人にも動画を見せて、回れるイメージを持ってもらうことも行いました。
注意ばかりするとすぐに嫌になって逃げ出しがちですが、スマホで撮影した動画を見せながら話すと本人も納得しやすいです。フォームをチェックする姿は、一流のアスリートみたいでカッコいいですね(笑)
そしてひとりで練習
フォームの修正は指示してあげて、あとはひたすらひとりで練習です。
本人もできないことが悔しいのか、それとも鉄棒自体が楽しくなったのかわかりませんが、午前中に10分、夕方に10分と2部練習制度を取り入れていました。腕に十分な力が入らない場合は、夕方はやらせないなどしっかりと見てあげることが大切です。注意点はひとりで練習といえども、怪我にも備えて見ているようにしています。
1ヶ月間、毎日練習した成果
毎日の練習を続けること、1ヶ月。
ついに逆上がりに成功しました!!
補助はなしで、ひとりでの逆上がりです。家の中は歓声に包まれて、本人も大喜びをしていました。毎日の練習を続けることが、いかに大切なのかということを学びました。
さいごに
逆上がりができたことに対して、少なからず達成感を感じているようです。毎日の練習は嘘をつかないということを体現してくれて、わたしもまた勉強になりました。
- 室内鉄棒での練習がおすすめ
- 動画を撮影して、本人にフォームを確認させる
- 10分程度だとしても、毎日続けること
やはりコツコツと毎日続けていくことが、簡単に目標を達成させる近道でしょう!